ボイトレ&ボーカル・レシピ集|その5「母と子の物語」
☆カタヤマケイジ自ら執筆する「ボイトレ&ボーカル・レシピ集」です
「母と子の物語」
なんか、お涙頂戴のようなタイトルになりましたが(笑)
ボイストレーニング(ボイトレ)&ボーカルレッスン=「歌」の上達はとどのつまり、母音と子音の合体を目指す旅です。母音が歌の大きな土台であり、そして歌である限り歌詞が存在しますので、その言葉一つ一つに色合いを持たせて浮かび上がらせ、聴く人の心に届けるのが子音の役目です。
まず母の方(母音)のお話ですが、歌を歌う時にはどの1音にも必ず、あ・い・う・え・お、のどれかの母音が後ろに引っ付きます。上手だなあ、素敵だなあと思う歌手の方は、一様に皆さん一音一音の後ろの母音が豊かですのでよく聴いてみてください。歌をよく聴く習慣をつけるのも、歌の上達への一つのより良い方法です。
ちなみに皆さんが聴いてるのは楽曲(詞・曲・アレンジ諸々・・含めた)です。ではなく、歌(ボーカル)をよーく聴いてみてください、最初はいつもと同じにしか聴こえません。英会話を学んだ方は経験があるかもですが、最初は英語が早くて早くて聞きとれません。それがいつしかゆっくりに聞こえてきて、一つ一つの単語が聞きとれだします。歌も同じようなものです、聴く力を養う、習慣づけることが喉の性能を上げる手助けをします。音楽の中から歌だけをよーく聴きとってみるのです。大好きな歌手(ボーカル)でいいんです、その歌手の方の歌の一音一音の後ろにある母音を聴いてみてください。最初は長い音の後ろにある母音はなんとなく聴きとれると思います、そして絶えずそんな感じで歌を聴いていく習慣をつけていくと、短めの音の後ろにも母音が存在してることに気づきだします、英会話と同じです。で、上手だなあ、素敵だなあと思う歌手の方の歌には一様にしっかりとした母音があるはずです。どうですか、少しだけ聴こえましたか?
先程も言いましたが、歌を歌う時にはどの1音にも必ず、あ・い・う・え・お、のどれかの母音が後ろに引っ付きます。50音の最後の「ん」を除きです。そこでですが、歌の中で「ん」が出てくると歌いづらいし苦手だなあと思ったことはありませんか?「う」なのか「ん」なのかわからない音でごまかしてるパターンが多いです。「んー」と歌うのは難しいですが、試しに「ん」を2つ16分音符で早く歌ってみてください「んんー」(節回しのような感じですね)、そうすることにより綺麗な「ん」になりますし、歌にもふくらみが出ます。
さて、次は「母と子の物語」の子供(子音)の方ですが、今日はこのぐらいにしておきましょう(笑)
今週末30日(日)に私の生徒さん達の定例発表会、第27回 カタヤマケイジ・ボーカルレッスン発表会「VOICEMAN LIVE 2023」があります。私のレッスンでは個人レッスンでも団体レッスンでも、母音を中心としたボイストレーニング、そして楽曲を使ったボーカルレッスンでは、子音をしっかりと活かして、言葉をカッコよく素敵に届けることを楽しく時に厳しく練習していきます。
どの生徒さんも、一人一人の力を出しきり、この期間の自分自身の伸びしろをしっかりと実感できる場にしてほしいと心から思います、父と子の物語ですね(笑)
次回は「母と子の物語」の続きです。